社員の個性を活かす老舗鈑金工場が成果を出した3つのDX~GoogleWorkspaceとBL.Homepage、iPadの活用事例をご紹介~
目次
小川原自動車鈑金
https://www.ogawaharabankin.co.jp/
専務取締役 小川原航 様
- 所在地:岩手県盛岡市
- 従業員:フロント5名、ピット7名
- 沿革:1963年5月創業、1988年4月設立
- 主な業務内容:自動車鈑金塗装、自動車整備、車検、自動車販売など
「直需への方向転換」に向けたシステム活用
「直需へのシフト」のきっかけとシステム活用について教えてください。
価格競争が熾烈な市場環境の中、現社長への交代以降、法人依存から思い切った方向転換を行ないました。
一般顧客の直需は口コミや紹介で最初増えていきましたが、大きな役割を果たしたのが、ブロードリーフのホームページサービスでした。周りの同業者で、ホームページに力を入れたところがほぼなく、お客様からは鈑金屋でホームページを持ってるなんて見たことないと言われてました。
Carpod Tabも、主に見積りのご提示で使っており、鈑金・整備などの作業の中間写真をiPadで撮影して、Google driveで共有することで、見積金額を提示する時、作業内容を説明する際に大変ご納得いけるようになりました。伝わる努力をして伝わらなかった部分、職人さんの高い技術力などしっかりお客様に伝わるようになりましたね。
作業の進捗確認も、車両の場所に行ったり、担当者を呼んだりしなくてよくなったので、時間で半分以下になったと感じてます。鈑金と塗装が別の担当であったりという時の社内引継ぎにも使っています。
社内向けホームページの活用について
社内の「見える化」について別の取り組みについて教えてください。
Google Workspaceの「Googleサイト」を使って、社内向けのポータルサイトを社内専用のホームページみたいなイメージで活用していす。一番の目的は情報共有です。やっぱり社員一人一人に会社全体を広く見てもらい、本当の意味で全社一丸というのを目指すためには必要でした。
具体的な成果はありましたか?
副資材の仕入れの管理などをポータルサイトの中でやってます。
購入金額を見える化、後は棚卸で、実際にどのぐらい何があるのかみんなで見えるようにして、全て現場のスタッフに管理してもらってます。
リアルタイムで共有しているので、材料の仕入れは売り上げによって変動しますから、目標を目指しながらも新材料を導入したりとか、新しい工具を買ったりして、自分らのレベルアップに励むという行動を担当者レベルで判断できることを目標にしています。昨今の資材とかの値上げラッシュの中で売り上げに対しての副資材のコストを昨年比で2%ぐらい削減できました。
ホームページの他社連携・LINE活用について
新しい取り組みをされていると伺っていますが、どのような取り組みをされていますか?
去年の春にホームページサービスを。新型のBL.Homepage プレミアムに切り替え、本当に更新が楽になり、表現の自由度というのもかなり高くなったので、やりたいこととや入れたいことが増えすぎて困ってます。
一つは新着情報の部分で、(メール投稿機能を使って)部品商様と連携させていただいております。商品の提案をホームページに掲載していただくことで、お客様にも広くお伝えでき、逆にお客様から商品名を出された時に私たちもホームページを見れば説明もできるようになります。弊社としてもホームページの更新というのは非常に大事なので、そういった点でもすごく助かってます。
もう一つはLINE活用ですね。弊社の公式アカウントがございまして、そちらから問い合わせができるようホームページ上にアイコンを設置しました。新規のお客様のお問い合わせが、まずはホームページ。そして電話以外のお客様はメールだったんですけども、今ほとんどLINEの方になりましたね。
ただ、写真や動画でやりとりできるので魅力的で分かりやすいんですが、実際の着地までかなりの時間がかかるケースもあるので、やり取りの導線を工夫したり、担当者が本当にLINEだけが仕事にならないよう、弊社も基本的には直接ご来店して、まず車を拝見させて頂く。または電話でお話しするという風にLINEの中でも方向付けをする仕組みを作っています
今後の取り組み・経営者様へのメッセージ
今後はどのような取り組みをお考えでしょうか。
集客に関しては、リスティング広告を今出してるんですけれども、検索した時に上位に行けるようにっていうところで、入庫が薄い時にはちょっと費用をかけて促進して、仕事が潤沢な時には広告費を少なくして、問い合わせをコントロールしてフロントとかスタッフに過度な負担がかからないような調整に、取り組んでいます。あとは今、どんどん自動車の価値観が、更に多様化していくことが予想されるので、お客様のご要望に沿ったご提案というのも出来るようにということですね。
他の整備鈑金関連の経営者様へメッセージを頂けますでしょうか。
DXは面倒というイメージもありますが、逆に効率化して時間とお金を生むものがごまんとあるので、自社でも最初は無料だったり少ない手数でできるところからでしたので、課題を明確にできていれば、あとはブロードリーフが助けてくれると思いますので、是非行ってみてはと思います。あとはやはり若手に任せるのが一番いいと思います。任せれば、何とかやります。
以前は、LINE集客において「誰が友だち登録してくれているのか」が分からなくて特定するのに苦労をしました。「数を増やせば良い」ではなく「相手が見える」「信頼される」を一番に持っていかないといけないと感じていました。その点、連携後は、顧客情報とお客様の誰が登録しているか紐づけできるようになったのが、良かったです。
また、SNS等で情報発信を行うことで、事前に情報を知った上で問合せや来店され、初めて会ったお客様でも信頼関係を直ぐに作ることができる事例が増えました。