レディネスコードがOBD車検に必須の理由とは?不正を防ぐポイントを解説
OBD検査に必須のレディネスコード – 故障診断の仕組みと基準を解説
レディネスコードは、車の排ガス装置に関連する故障診断履歴を指す用語です。ECUに蓄積されるレディネスコードは、排ガス関連のセンサーや装置の動作状況を示すものであり、診断履歴に相当します。一方で、DTCはトラブルコードのことで、実際の故障診断結果に基づいて表示されるコードです。
つまり、レディネスコードは健康診断の履歴に相当し、DTCはその診断結果に基づいた修理の依頼書に相当するのです。車検時にOBD検査でレディネスコードを確認することで、車の不具合の有無を適切に判断できるようになっています。メーカーによってレディネスコードの記録基準は異なりますが、一定の基準に達した場合にのみコードが記録されるなど、各社独自の判断基準が設けられています。
そのため、同じ症状でも車種によってレディネスコードの有無が変わってくる可能性があります。このように、レディネスコードは客観的な故障診断に欠かせない情報なのですが、その内容は必ずしも一律ではないことに注意が必要です。車検時のOBD検査では、この点を十分に理解して対応することが求められます。
なぜレディネスコードがOBD検査に必要不可欠なのか?
車検時のOBD検査において、レディネスコードの確認が重要視されるようになりました。その背景には、一部での不正行為の存在が挙げられます。
ユーザー車検や代行車検、一部の工場などでは、不正な行為が行われていたことも問題視されています。具体的には、メーター上の警告灯を強制的に消すなど、見た目では問題がないように見せかける手口が使われていたのです。しかし、実際にはECUの中にはDTCが残されており、OBD検査で容易に発覚してしまう。
また、適切な整備を行わないで、DTCのみ消去する不適切な対応も懸念されており、車検時にDTCを削除することで、なんとか車検を通すといったことも実際に発生していました。
こうした不正を防ぐためにも、レディネスコードの確認が必要不可欠となったのです。
レディネスコードでOBD検査が劇的に変わった!故障発見と不正防止の切り札
車検時のOBD検査において、レディネスコードはきわめて重要な役割を果たすようになってきました。その主な機能は、各システムが適切に動作し、故障診断が可能であることを確認すること、そして不正行為の発見に役立つことの2点が挙げられます。
まず、各システムが適切に動作し、故障診断が可能であることの確認ですが、レディネスコードには車の各システムが適切に動作しているかどうかの情報が記録されています。
例えば、エンジンのO2センサーに不具合が生じた場合、その情報は故障診断コード(DTC)に記録され、レディネスコードはそのO2センサーが正常に診断されたかを示します。OBD検査ではこのレディネスコードを読み取ることで、見た目では分からないシステムの動作状態までもしっかりと把握できるのが大きなメリットといえます。また、不正行為の発見にもレディネスコードは欠かせません。
これらは一例で、単なる故障診断ではなく、車検制度の健全性を担保する重要な要素となっているのが現状です。見落とされがちな小さな不具合から、悪質な不正まで、レディネスコードを活用することで、より安全・確実な車検が実現できるのです。
レディネスコードとOBD検査 – より安全な車検のために
レディネスコードがOBD検査において果たす重要な役割について解説してきました。
このレディネスコードは、車の故障診断履歴を正確に記録する仕組みであり、見落とされがちな不具合から、悪質な不正まで、しっかりと検知することができます。
このため、OBD検査では、レディネスコードの確認が欠かせません。単なる外見上の点検だけでは不十分で、ECUに記録された履歴をしっかりと確認することで、より正確な判断が下せるのです。
つまり、レディネスコードの活用は、車検制度の健全性を担保し、ユーザーの皆さんに安全・安心を提供するための重要なツールなのです。今後もOBD検査の目的を理解し、レディネスコードの意義を認識することが大切になってくるでしょう。より良い車社会を実現するためにも、この仕組みに注目していきましょう。